名古屋大学大学院国際言語文化研究科:研究科紹介
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研究科紹介

研究科長からのメッセージ

研究科の人材養成に関する目的

 国際言語文化研究科は、日本言語文化専攻および国際多元文化専攻、および高度専 門職業人コースから成る。国際多元文化専攻には、メディアプロフェッショナルコー スが設置されている。各専攻および各コースの人材養成に関する目的は、以下の通り である。
 日本言語文化専攻は、日本文化、日本語教育、日本語学の研鑽を基礎とし、実践的 語学力を身につけ、国際的な広い視野と深い洞察力を備えた日本文化学の専門家及び 指導的日本語教育者の養成を目指すものである。
 国際多元文化専攻は、既存のアカデミズムを横断する言語文化の諸問題と、世界の 諸地域に新たに生成しつつある文化に関する研鑽を礎石とし、実践的語学力を身につ け、国際理解と国際協調に貢献しうる高度専門職業人と研究者の養成を目指すもので ある。
 メディアプロフェッショナルコースは、急速に変化する世界規模のマルチメディア 環境における消費者あるいは生産者の観点から、批判的かつ創造的なメディア・文化 研究を目指す。学際的、比較論的、歴史的なアプローチによる文化研究およびコンテ ンツ制作実習を通し、多様なメディアの社会的役割とそのコミュニケーションの性質 を究明し、メディアの理解を専門的水準にまで高めると共に、情報発信の実践的技能 を養う。
 高度専門職業人コースは、高度の専門的資質を有する職業人を養成するためのプロ グラムであり、異文化に精通し外国語に堪能であり、国際的視野にたって地域に貢献 する人材を養成することを目指すものである。

教育研究の目的と入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

 国際言語文化研究科の目的は、「国際言語文化学における学術の理論及び応用を教 授研究し、その深奥を究め、高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及 び卓越した能力を培うことにより、文化の進展に寄与するとともに、国際言語文化学 における学術の研究者、高度の専門技術者及び教授者を養成すること」(「名古屋大 学大学院国際言語文化研究科規程」第2条)にある。
 国際言語文化研究科は、この目的を実現するための入学者受入方針(アドミッショ ン・ポリシー)として、国際言語文化に関する「基礎理解力」とともに「応用力」と 「実践力」などの能力を評価する試験を行うことにより、入学者を選抜する。 入学者選抜に関わる詳細は、年度毎に、博士前期課程及び博士後期課程の「国際言語 文化研究科募集要項」において明らかにしている。

国際言語文化研究科の中期目標

国際言語文化研究科は平成16年度に「中期目標」として、次の4つのミッションを策 定している。
  1. 国際言語文化学の分野で国内トップクラスの位置を獲得し、それを不動のものと するために研究推進戦略を立て、この分野における研究拠点を目指す。
  2. 現代の国際社会に有用な人材の育成において、地域社会、国際社会から高い評価 を得るために、それにふさわしい教育プログラムを確立する。
  3. 日本言語文化研究者、日本語教育者、多元文化研究者などを育成することにより 国際言語文化学の分野における国際的な学術連携の拠点とする。特に東アジアからの 留学生の教育を充実することにより、国際交流を推進する。
  4. 国際言語文化研究科の保有する知的資産及び本研究科の産出する知的資源を広く 社会に還元するとともに、地域社会、地域企業の保有する資産を本研究科の研究教育 に有効に活用していく相互連携システムを構築する。

研究科の特色

 我が国の文化系大学院は、総じて西欧的学問の受容、あるいは理論の追求に重きを 置き、実社会における理論の応用、あるいは実社会に役立つ実践的能力の開発を軽ん じてきたきらいがある。文化系大学院が抱えるこのような弱点を克服するために、本 研究科は理論と実践の両立を学是とし、以下に掲げる具体策を講じている。

  • 外国人留学生の積極的受け入れ
  • 外国人留学生に対する日本語表現演習(日本言語文化専攻)
  • 日本語教育実習の重視(日本言語文化専攻)
  • 実践的語学力養成のための表現演習(国際多元文化専攻)
  • 外国語による修士論文(国際多元文化専攻)
  • 翻訳・通訳技術演習(高度専門職業人コース)
  • マルチメディア技術演習(高度専門職業人コース)
  • 学部3年次生に対する受験許可
  • 帰国子女の積極的受け入れ
  • 中等・高等学校教員の受け入れ
  • 官公庁・企業派遣の研修員の受け入れ
  • 昼夜開講制の実施
  • 個人指導の徹底
  • 在学1年での修士課程修了の認定
  • 他研究科で取得した単位の認定
  • 外国語能力達成基準と必読文献制度の導入
  • TA、RA制度の導入

研究科のパンフレット(平成25年 度版)(平成19年 度版)(平成18年度版|日本語英語

沿 革(一覧表

 国際言語文化研究科では、平成10年、2専攻からなる独立研究科として設立され た。一つの専攻は日本言語文化専攻であり、もう一つは国際多元文化専攻である。前 者は、「指導的な日本語教員および日本語教員の養成に携わる者を養成する」ことを 目指して昭和63年に設置された文学研究科日本言語文化専攻(独立専攻)を取り込 んだもので、二つの基幹講座(日本言語文化学講座、日本語教育学講座)と三つの協 力講座(比較日本言語文化学講座、応用言語学講座、現代日本語学講座)から構成さ れた。そして後者は、高度な外国語能力と多元文化に関する素養を身に付けた国際人 の養成を図ろうとする国際多元文化専攻で、二つの基幹講座(多元文化論講座、先端 文化論講座)と三つの協力講座(現代アメリカ表現科学講座、現代東アジア表現科学 講座、現代ヨーロッパ表現科学講座)から構成された。そして協力講座は、留学生セ ンターを基盤にした現代日本語学講座を除いて、すべて言語文化部に基盤するもので あった。
 こうして発足した国際言語文化研究科は、平成15年に、言語文化部の廃止と並行 する形で再編拡充が図られた。すなわち、従前の6協力講座のうち5講座が基幹講座 化されるとともに、留学生センターを基盤にして日本語教育方法論講座(協力講座) が増設された。また、二つの専攻をまたぐ形で、教育組織としての高度専門職業人 コースが設置された。さらに学内措置によりメディアプロフェッショナル論講座が国 際多元文化専攻の中におかれることになったが、同講座は平成17年4月より正式に 基幹講座化された。そして同時に、現代アメリカ表現科学講座と現代東アジア表現科 学講座と現代ヨーロッパ表現科学講座が、それぞれ南北アメリカ言語文化講座、東ア ジア言語文化講座、ヨーロッパ言語文化講座に名称変更された。
 平成18年4月にメディアプロフェッショナル・コースを設置するとともに、メデ ィアプロフェッショナル論講座においてコンテンツ制作等に関わるメディア専任教員 3名の人事を進めた。平成19年度においては、この3名の開講するメディア関係の 授業科目を含めて、メディアプロフェッショナル・コースの一層の実質化を期待する ことができる。 

 

国際言語文化研究科長の挨拶

長 畑 明 利

 国際言語文化研究科は、学際的研究、グローバル化に対応した人文学・社会科学領域における世界の言語と文化を研究・教育する機関として、名古屋大学、中部東海地区のみならず、日本全体、世界の中で独特の位置を占めてきました。
 本研究科は、日本言語文化専攻と国際多元文化専攻を有し、国際多元文化専攻には「社会連携」によるメディアプロフェッショナル・コースと、独自の教育プログラムに基づいた英語高度専門職業人コースも設置されています。また、名古屋大学の「グローバル30」(G30)に参画し、すべての授業を英語で行う「比較言語文化」プログラム(the Comparative Studies of Language and Culture Program)も擁しています。
 外国からの留学生を半数以上受け入れるという条件で始まった日本言語文化専攻では日本語および日本文化教師養成を強く推し進め、有用な人材を輩出してきました。国際多元文化専攻では、学際的・先端的研究や地域文化研究を推し進め、ジェンダー研究、メディア研究でも目覚ましい成果を上げています。英語高度専門職業人コースでは、中高等教育や実業の現場で、英語を使用して活躍する教員・実業人などのリカレント教育において実績を上げてきました。G30「比較言語文化」プログラムは、英語だけで講義を行い、英語で論文を執筆するという世界に開かれたプログラムで、多様な学術的関心に従って、多くの国から学生が集まっています。  
 国際言語文化研究科は、不安定で不確実な世界情勢・社会の中で、グローバルに活躍する人材の育成に向けて、語学力、文化理解力ならびに発信力を強化するプログラムを提供し、これまでに約1,000人の修了生を世に送り出してきました。その多くが、国内外で、また社会の様々な領域で活躍しています。
 このたび、名古屋大学の人文系再編により、国際言語文化研究科は学生募集を停止し、所属教員は新たな大学院に属することになりました。しかし、本研究科在学生の教育・指導は継続して行います。また、国際言語文化研究科のそれぞれの教員は新たな組織(人文学研究科、情報学研究科)にて引き続き研究・教育を行います。本研究科の教員とともに研究したいと考えている皆さんは、教員の所属先となる研究科の門を叩いてみてください。新たな研究科においても、国際言語文化研究科が提供したものと同様の、質の高い教育・研究の場が用意されているはずです。

 
    最終修正日:平成29年4月1日

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