教官紹介

1・2=研究テーマ   =研究内容   =担当科目   =教員からのメッセージ

  日本言語文化学講座  

涌井 隆(WAKUI, Takashi)  E-mail
日本の近代・現代詩
アニメーション
日本語や英語の詩を解釈したり、書いたり、翻訳したりする。難解な詩は解釈されず放置されたままになっていることが多い。日本近現代文学に見られる星など天体の描写にも興味を持っており、本にまとめたい。アニメーションについての興味は詩からの延長で両者は短い芸術表現として多くの共通点を持っている。視覚芸術としても今日最も可能性を秘めた形式であると考えられるので研究する人も増えていくだろう。
言語文化交流論:  明治以降外国文化を深く経験し、日本語で表現した、詩人、小説家、思想家などの文章を読む。
好奇心を持って資料を正確に読み、説得力のある文章を書れば大丈夫。知識量は多いに越したことはありませんが、必須ではありません。新しい視点を打ち出すことの方が重要だからです。



  日本語教育学講座  

玉岡賀津雄(TAMAOKA, Katsuo)  E-mail
心理言語学
言語習得
言語の認知処理
  過去の授業
心理言語学的な実験アプローチと多変量解析による心理測定的アプローチによって、母語および外国語の言語理解を解明し、ヒトの言語認知処理モデルを構築していく研究をしています。具体的には、(1)語彙の理解、(2)音韻処理研究、(3)名詞句,文の認知処理(文解析)研究、(4) SEM(構造方程式モデリング)の手法による日本語習得研究、(5)コーパスの共起頻度を使った研究、(6)語用論研究へ多変量解析を応用した研究、などをしています。
日本語教育学原論
言語の研究を「直感」ではなく、「実証」的に行うための方法をお教えします。

杉村 泰(SUGIMURA, Yasushi)  E-mail
現代日本語学(文法論)
日本語教育
「窓が開いている」と「窓が開けてある」、「10時に寝る」と「10時で寝る」など、日本語教育において問題となる文法項目を取り上げ、外国人が母国で日本語を教えるのに効果的な文法教育を開発している。現在は名古屋大学のコーパスプロジェクトで集めた日本語コーパス、学習者の作文コーパスを使い、学習者の誤用分析にも取り組んでいる。
対照表現論演習 II
『荘子』の文章に魅せられて、学部時代は中国古典文学を専攻していました。その時の勉強が今でも生きているような気がします。本専攻には様々な分野から学生が集まっています。それぞれの得意分野を生かし、新しい発想で研究を進めていってほしいと思います。

鷲見幸美(SUMI, Yukimi)  E-mail
現代日本語学(意味論)
日本語教育
現代日本語を研究対象とし、意味・文法の分析に取り組んでいる。特に、移動動詞に注目し、その意味と文法的ふるまいの関わりや意味の拡張に ついて研究している。今後は、意味・文法研究の成果の日本語教育への応用についても考えていきたい。
日本語教授法及び実習、日本語教授法概論、対照表現論演習 I

林 誠(HAYASHI, Makoto)  E-mail
会話分析
相互行為言語学
私は、言葉は「生き物」だと考えています。その「生き物」がもっとも自然に生息する環境、すなわち人間の日々の暮らしの中の実際のコミュニケーションの場面にこそ、言葉という生き物を理解する鍵が隠されていると考えます。そうした視点から、日常会話やその他のコミュニケーション場面に見られる言語使用を詳細に分析し、言語の本質を探ろうというのが私の研究テーマです。質的社会学の方法論として生まれた会話分析の分析ツールを用い、言葉の構造(文法)とコミュニケーションの構造の間にどのような関係があるのかを探ることを目指しています。
第二言語習得研究概論
一見ランダムに見える日常の雑談も、実は極めて秩序だったやり方で行われています。日常生活のさまざまなコミュニケーション場面での人間行動(そしてその重要な部分をなす言語行動)をつぶさに観察し、そこに浮かび上がってくる秩序を発見する面白さを伝えたいと思っています。言葉やコミュニケーションへの関心を通して、私たちの「日常生活のしくみ」の解明にみなさんと一緒に取り組んでいければと考えています。


  応用言語学講座  

堀江 薫(HORIE, Kaoru)  E-mail
言語類型論・認知類型論
日韓対照言語学
語用論・文法化研究・応用認知言語学
博士論文で、日本語の「の」「こと」「ところ」「もの」等の名詞化辞によって形成される「補文」「副詞節」「主要部内在型関係節」などの従属節と、それに対応する東アジア言語(特に韓国語)、東南アジア言語(特にクメール語)、ヨーロッパ言語、アラビア語などの従属節の類型論的比較研究を行った。その際、認知・機能主義的言語学の分析手法を用い、構造と意味のマッピングに関する言語間のバリエーションや通時的な文法化の方向性の言語間対比を行った。その後、日韓語の対比を中心に、モダリティ、文末表現、借用語にも関心を広げ、類型論的な観点からの第二言語習得研究、言語脳科学的研究にも関わった。最近は言語類型論と認知言語学の融合研究(「認知類型論」)および言語間の語用論的基盤の解明に関心を持っている。
応用言語学概論
日本語の研究および外国人に対する日本語教育には、世界の言語の中で日本語がどのような構造的(形態・統語・音韻)的特徴を持っているかという知識が不可欠です。また、他言語と比べた場合、日本語を用いたコミュニケーション行動にはどのような語用論的・社会言語学的特徴、「発想(認知スタイル)」上の特徴があるかを理解することも非常に重要です。私は17年間にわたって東北大学で、日本語の構造的・語用論的特徴を、韓国語、中国語、モンゴル語、ベトナム語、クメール語、マラーティー語などのアジア言語や、英語をはじめとするヨーロッパ言語、アフリカの言語など類型論的に様々な相違点・類似点のある言語との対比を通じて明らかにし、日本語教育の実践に生かしてきました。その経験を踏まえ、応用言語学講座では、皆さんとともに日本語の構造(文法・語彙)、運用(語用論)・習得過程、効果的教育法に関する対照言語学的、言語類型論的、認知類型論的研究を行い、これまで十分に解明されてこなかった日本語の興味深い特徴を明らかにしていきたいと願っています。

奥田智樹(OKUDA, Tomoki)  E-mail
日仏対照言語学
意味論
言語における主観性の問題
これまでは、日本語の助動詞、フランス語の叙法や法助動詞など日仏語のモダリティ表現について、発話理論などに依拠した意味論分析を行ってきた。今後は、より広く機能語全般を対象とすることにより、その背後にある両言語特有の主観性の捉え方の枠組みの、どこに接点が見出せるのかを明らかにしたいと考えている。また、それに関連して、特に日本語の記述に用いられるメタ言語が、英語やフランス語にどこまで翻訳可能かという問題にも関心を抱いている。
応用言語学特殊研究
フランス語の美しさに魅せられてまず仏語学の世界に入り、フランス留学中に日仏対照言語学を通じて今度は日本語の面白さに開眼し、帰国後この専攻に職を得たことに、大変運命的なものを感じました。毎回の授業は、皆さんとともに切磋琢磨し合う修練の場にしたいと考えています。普段から、言葉に関することには常にアンテナを張っておき、疑問に思ったことやアイデアになりそうなことは、必ずメモしておきましょう。そして、授業では、少しでも問題意識を持ったことは、どんなことでも話題にしてください。皆さんとの出会いを通じて、お互いに刺激し合い、高め合っていけることを切に願っています。

志波彩子(SHIBA, Ayako)  E-mail
動詞構文論
実例による記述的研究
日本語受身文の通時的・対照言語学的研究
「構文」という概念をキーワードに,コーパスデータを用いて用例を分析する記述的研究を行っている。これまでは,特に日本語の受身文について網羅的に記述してきた。今後は同様の手法で,スペイン語の受身文や日本語の近代や近世の受身文についても記述していきたいと考えている。同時に,小説や新聞,評論文などといったテキストのジジャンル(文脈構造)と構文タイプとの関係にも関心を持っている。また,どういった構造的条件で構文同士が近づき,移行するかといった構文間のネットワークに関する興味から,最近では疑問や条件を表す構文についても研究を行っている。
応用言語学データ分析論
高校時代にメキシコに留学し,スペイン語を習得する中で,逆に日本語の美しさに興味を持ち,日本語教師を目指して大学に入りましたが,卒業研究で研究の面白さに目覚め,今日まで日本語研究を続けてきました。メキシコやブラジル,日本で日本語教育に携わりましたが,教壇に立つと常に文法説明の問題が立ちはだかり,そのたびに自身の言語分析能力の大切さを痛感してきました。学生のみなさんには雑多なデータから構造(構文)を取り出し,意味や機能との関係を考える面白さを伝えたいと思っています。授業を通して,ご自身の研究のヒントを得てくれれば幸いです。

秋田喜美(AKITA, Kimi)  E-mail
認知・機能言語学
オノマトペ
オノマトペ(擬音・擬態語)の諸特性を、伝統的な言語学的手法に加え、コーパス統計や心理学実験を用いることで実証的に探っている。オノマトペが豊富な言語は世界に散在する。また、その理解には、音声学・音韻論・形態論・統語論・意味論・語用論・言語習得論・記号論といった様々な観点が必要となる。こうした理由から、自らが幅広いアプローチをとるほか、日本語以外の言語の研究者や心理学者をはじめ、他領域の研究者との連携にも力を注いでいる。近年では、その研究成果をもとに、マルチメディアを取り入れた日本語学習者向けのオンライン・オノマトペ百科事典の構築に取り組んでいる。オノマトペ以外の研究テーマとしては、空間移動表現の類型論や心理表現を扱っているほか、フレーム意味論や構文文法といった理論的枠組みを中心に据えている。
応用言語学方法論
言語の分析においては、直感と論理的思考の両方を研ぎ澄ませることが大切です。言語は私たちにとってとても身近な存在で、日々たくさんのひらめきを与えてくれます。一方で、そうしたひらめきの種を研究として開花させるためには、一定の検証法に沿って論理的に考えていく必要があります。教室、研究室、廊下、学食…練習の場、アイディアを交わせる場はいくらでもあります。私は大学で過ごす時間がかなり長いので、ぜひご一緒させてください。関心や研究手法を狭めすぎず、いろんな言語のいろんな現象について皆さんとお喋りするのを、心より楽しみにしております。


  比較日本文化学講座  

胡 潔(HU, Jie)  E-mail
平安文学
比較婚姻史
  過去の授業
『源氏物語』の基礎研究の一つとして、その背景にある平安貴族の婚姻、居住、呼称などについて研究してきた。最近は、漢文学と平安文学の比較研究も行っている。
比較社会制度論
ある社会の文化を考える時には、比較の視点を用いることが有効な手段の一つです。他の社会と比較することで、その社会の持つ文化的特質が初めて鮮明になるからです。比較の視点を通して、表層的な比較に留まらず、本質的な問題を発見することを目指し、一緒に勉強してゆきましょう。

渡辺美樹(WATANABE, Miki)  E-mail
児童文学
英文学
  過去の授業
児童文学のファンタジーの分野とマジック・リアリストと呼ばれている現代作家との関わりに現在は興味を抱いています。
比較文学論
「子供とは何か」を考えるような講義をしていきたいと思っています。

浮葉正親(UKIBA, Masachika)  E-mail
日本の民俗社会とその変容
韓国のシャーマニズム文化
日本と韓国における民俗文化の再創造
文化人類学的な視点から日本と韓国の民俗文化を研究し、その差異や共通点を検討する。
日韓比較文化論
文化人類学という学問は基本的に自分の目で見たこと、自分の頭で考えたことを重視します。異文化と自文化を往復する複眼的な思考がもとめられます。


  現代日本語学講座  

籾山洋介(MOMIYAMA, Yosuke)  E-mail
現代日本語の意味論
認知言語学
言語学の一分野である意味論を専攻し、主に現代日本語を研究対象としている。ここ数年は特に、比喩(メタファー、メトニミーなど)、多義語(ネットワーク分析、プロトタイプ的意味の認定など)、慣用句(比喩に基づく慣用的意味の成立など)といった意味の転用・拡張を伴う言語現象に取り組んでいる。言語研究の究極の対象は意味であり、まだまだ解明すべき課題が数多くあると思っている。
現代日本語学概論

李 澤熊(LEE, Tackung)  E-mail
日本語教育
現代日本語学(意味論)
  過去の授業
日本語を学習者の視点で(外国語として)研究している。具体的なテーマとしては、学習者が日本語を学ぶ際に難題とされる分野の一つである意味分析を行っている。現在は語彙・文法項目を題材にした類義表現の分析に取り組んでおり、日本語教育への効果的な応用、特に実用的な語彙・文法指導の方法を探っている。
日本語文法論

永澤 済(NAGASAWA, Itsuki)  E-mail
日本語の語彙・文法・文体
日本語史
現代日本語の形成過程を語彙・文法・文体の観点から研究しています。近現代期の漢語から日本語変化の研究を始め、近年は時代を遡り、前近代の実用文書を調査しています。実社会の言葉を通して、日本語史の新たな側面を明らかにすることが課題です。
日本語語彙論a、b
ともに真理を探究しましょう。発想はおおらかに、手法は緻密でありたいと思います。


  日本語教育方法論講座  

衣川隆生(KINUGAWA, Takao)  E-mail
日本語教育方法論
日本語教育の方法
学習者オートノミー
  過去の授業
学習者の自律学習能力、自己制御学習能力を養成するために、どのようなコース、シラバス、カリキュラムデザインが考えられるのか、そして、ファシリテーターとしての語学教師にはどのような学習支援ができるのかに興味を持ち研究を進めてきた。研究は主に教室場面をフィールドとしたアクションリサーチの手法をとり、先行研究から得られた知見をいかに教室場面で具現化していくかを探求している。日本語学習者の学習背景、学習動機、到達目標、学習形態が多様化している現在、このような個々の学習者に対応した教育方法論を検討していくことは重要である。
日本語教育方法論概説

石崎俊子(ISHIZAKI, Toshiko)  E-mail
日本語CALL教材開発研究
日本語教育における視聴覚教材活用の研究
コンピュータの特性を最大に生かしたCALL教材開発を聴解および漢字の分野で開発している。又、コンピュータ日本語教育における学習効果を分析し、更に優れた教材に発展及び開発を目指している。
コンピューター支援日本語教育方法論

佐藤弘毅(SATO, Koki)  E-mail
教育工学
日本語教育メディア・システム開発
ICT(情報コミュニケーション技術)を用いて、日本語教育をはじめとする授業および学習を効果的に支援するための基礎研究を行っている。具体的には、電子化黒板を活用した授業支援、日本語教育用コンピュータ教材(CALL)の開発、コンピュータを介したコミュニケーション(CMC)研究に取り組んでいる。またそのすべてにおいて、存在感(social presence)の役割に関する分析を行っている。
日本語教育工学
教育工学研究は「まさかり」に例えられます。他分野の知見や手法を大胆に借りてきて、教育のこと、強いては人間の幸せのために何ができるかを考えます。現代社会は科学も技術も日々目まぐるしく変化しています。常識にとらわれない大胆な発想で、日本語教育に何ができるか、人間の幸せのために何ができるかを考えていきたいと思います。

俵山雄司(TAWARAYAMA, Yuji)  E-mail
談話分析
言語運用に対する評価
書き言葉と話し言葉の談話をデータとして、談話中の特定の表現と談話進行・構成との関係についての研究を行っている。その際に、日本語母語話者と日本語学習者の談話を対照分析することで、日本語学習者の談話習得に関する知見を得ることも目指す。また、日本語学習者の言語運用に対する日本語母語話者の評価(あるいはその逆)を通して、評価基準やその形成プロセスに迫る研究にも取り組んでいる。
談話分析方法論
大学院には、教員や他の学生との出会いがあります。「研究」を媒介にして、教員や他の学生とつながることの面白さと緊張感を体験してみませんか。


  助   教  

伊藤信博(ITO, Nobuhiro)  E-mail
食物文化史
絵画史
比較文化史
16世紀〜18世紀において、主として文化史的な視点から、動植物や食物の描かれ方を東アジアの諸国と日本を中心として比較研究を行っている。また、室町や江戸時代の古典受容と新たな文化創造に興味があり、絵巻、写本、版本の研究から、そのような文化創造と現代のつながりを分析している。研究方法として、文学研究による文献学上の本文批判や文学理論の援用、図像学的分析だけではなく、構造分析や象徴論的解釈など人類学的方法論も導入している。
比較日本文化学特論
美術を含めた文化史、文化交流史、食物史はまだまだ研究が進んでいない分野が多く。16世紀〜18世紀の日本を含む東アジア文化史を研究したい方は、ぜひお越しください。中でも、食物史は中国との関連で、資料も豊富で研究しやすい分野です。また、文学も「争奇物」は、中国、日本それぞれに主題が似たような物語があり、禅林で作られた物語です。研究が少ない分野で、その後の江戸や明治にも再生された物語が多く、文化創造をテーマとした研究が出来ると思います。