6. アクティビティー
6.1 アクティビティーの実施
本年度は8月17日(木)に授業時間とは別の時間を設け、文字に関するアクティビティーを行った。このAET実習においては授業でひらがなを用いずローマ字を使用するため、ゼロ初級の学習者は特に文字に触れる機会がない。そのため毎年実習ではひらがな学習のための時間が設けられている。しかし授業時間帯に取り入れようとすると教科書の学習項目を削らなくてはいけなくなるため、本年度は授業時間とは別に一日だけアクティビティーの時間(1時間)を設けることにした。
本年度はレベル別4クラス体制で授業を行った。アクティビティーについては「ひらがな」コースと「手紙」コースを用意し、ゼロ初級については全員が「ひらがな」コース、また初級はどちらかを選択、中級・上級については「手紙」コースを受講した(初級については全員「手紙」コースを選択した)。
ひらがなコースについては大曾美恵子教授に授業を依頼。「ひらがなin 48 minutes」という題目で授業をしていただいた。またアシスタントとして深川が授業に入った。
手紙コースについては大津・佐藤・半谷・李・山田で授業を行った。以下ではこの手紙コースについての報告を記載する。
6.2 計画・準備
ゼロ初級のアクティビティーについてはひらがなを扱うことに初期の段階で決定していたが、上級者向けのものについてはミーティングで実習生全員による検討を行った。文化関連などの案も挙げられたが、最終的にはゼロ初級と同じく文字に関するアクティビティーとして手紙を取り上げることに決定した。手紙は学習者自身が作成することができ、楽しんで取り組むことができると考えた。
手紙の内容についてはハガキを用いて暑中見舞いを作成することにした。また普通に文字だけを書くのではなく、筆ペン・水彩絵の具などを使用して絵手紙の形態にするなどの工夫を凝らした。
実習生側で用意したものは筆記用具(筆ペンなど)・ハガキ・練習用紙などである。また日本の手紙の書き方に関する資料として『日本語の手紙の書き方』(The Japan Times)を参考にしたプリントを用意し配布した。
6.3 実施内容
まず初めに実習生が事前に作成した絵手紙風暑中見舞いの見本を見せ、日本の手紙(暑中見舞い・年賀状など)についての解説を行った。その後ハガキに書く前の練習として用意したB5サイズの用紙で練習し、最終的にはハガキで暑中見舞いを作成、各自ホームステイ先、日系の両親などに送信した。担当者は随時教室内で学習者と共にハガキを書き、学習者からの質問に答えることにした。
6.4 アクティビティーを終えて
上級学習者がこのアクティビティーで興味を持っていたのが漢字であった。特に自分の名前を漢字で書くこと(例:Babb→馬武)には全員が関心を寄せ、様々な漢字を使って自分の名前を書くことを楽しんでいた。(写真はこちらへ)普段使用することのない筆ペンについても、一種の文化学習となったようである。実習生にとっても学習者と共に作成することで、普段授業の中では分からない学習者の姿を見ることができた。また、大曾美恵子教授に担当していただいたひらがなコースも学習者から大好評であった。翌日の授業では全員がほぼひらがなをマスターしており、事後アンケートの結果においても「わかりやすく、覚えやすい」とのコメントが大勢であった。(写真はこちらへ)
<7.プログラム全体の反省へ> <AET日本語研修の目次へ>
名古屋大学大学院国際言語文化研究科
日本言語文化専攻