4.3. C-Class ( 中上級 )
担当:広瀬・古川
1.学習者
今年度のCクラス(中上級)の学習者は以下の2名であった。

2.クラス目標
事前アンケートとインタビューから学習者のニーズ分析、学習適性調査、レディネス調査を行った結果、「既習の文法項目、語彙を用いていかなる場面においても伝えたいことを伝えることができるためのストラテジーを身に付けること」とし、既習項目の補強を重視することを目的とした。
3.テキスト編纂
カリキュラムに合わせ、前年度に作成された「ふうりん」という教科書を基に、会話だけでなく読解、ビデオ鑑賞、プロジェクトワークのための資料を加えて、新たに「ゆかた」というテキストを作成した。以下の教材を参考にしている。
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『A Course in Modern Japanese-Revised Edition Vol.1,2』(2002)名古屋大学出版会
・ 『AN INTEGRATED APPROACH TO INTERMEDIATE JAPANESE 中級の日本語』(1994)ジャパンタイムズ
・ 『現代日本語コース 中級T,U』(2002)名古屋大学出版会
・ 『新日本語の中級』(2002)スリーエーネットワーク
・ 『<日本語>作文とスピーチのレッスン』(1998)アルク
・ 『日本への招待』(2001)東京大学出版会
教科書作成にあたって最も留意した点は、中・上級コースの教材ということから、自らが学習したいものを教科書の中からピックアップすることができるようにするという点である。授業では取り扱わない文法や語彙を自分で学習することが出来るように、会話の後に語彙リスト、(表現練習)、文法リストを作成し、英訳を加え、読解では文章にある漢字を自分で学習できるように、ワークシートを入れたりするなどの工夫を行った。そのため、短期プログラムのための教科書としては量の多い教科書となってしまった。しかし、事後アンケートから、学習者がこの教材に満足してくれていたことが明らかとなった。
4.シラバス・カリキュラム
シラバス : シラバスは事前アンケート及び事前インタビューの結果を参考にし、会話における発話行為に関する表現、初級文法の復習、語彙の学習をしたいという希望を取り入れた。その結果、機能シラバスと場面シラバスだけでなく、会話・読解・聴解・作文の技能の補強も含めた技能シラバスをも含めた。
カリキュラム : Cクラス(中上級)のカリキュラムと担当者は以下のとおりである。
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12th ( Thu ) |
13th ( Fri ) |
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16th ( Mon ) |
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.1 ~ |
Conversation <広瀬> ( Self-introduction ) |
Conversation <古川> (Opinion ) 「文化の違いについて意見を言う」 「授業内容について意見を言う」 ・〜と思いますけど ・いいですね/そうですね ・〜と思います ・〜んじゃないでしょうか ・私もそう思います ・それはちょっと・・・ ・そうですか↑ ・そうなんですけど・・・ |
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Conversation <古川> (Permission& Allowance) 「コンビニでトイレを借りる」 「学校で早退させてもらう」 「ホームステイ先でものを借りる」 ・〜させていただきたいんですが ・〜させていただけないでしょうか ・〜てもよろしいでしょうか ・〜てもいいですか |
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Review Grammar <古川> ・格助詞 ・ボイス(受身・使役・使役受身) ・授受(補助)動詞 |
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.2 ~ |
Reading & Discussion <広瀬> 「女の3重苦」 (これからの女性の生き方) intermediate Japanese p.293 |
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Comprehension <広瀬> ( Watching
Videos ) ビデオ(2本予定―1本5分程度―)を見て、 ・ 内容把握 ・ 要約(100字) ・ ディスカッション |
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.3 ~ 12:20 |
Conversation <広瀬> (Praises & Modest) 「初対面の挨拶」(能力・身に付けているものをほめる) ・〜ですね/よ ・いいえまだまだです ・そうですか↑ありがとう |
Project Work <広瀬> Theme
determination & Internet
reference 導入 ・「現代の短歌・俳句」 ・reading tutor ・インターネットの使い方(日本語) |
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Project Work <古川> Internet
reference & Conclusion ・調べた情報をまとめ、スピーチ原稿を日本語で書く |
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Orientation |
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17th ( Tue ) |
18th ( Wed ) |
19th ( Thu ) |
20th ( Fri ) |
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Project Work <広瀬> ( presentation
in the class ) ビデオ撮影 ・発表を聞いてFeedback ・
態度/声/姿勢 ・ アクセント/イントネーション ・
内容/語彙 |
Conversation <古川> (leave a
message& Confirm) 「学校で先に帰ることを伝えてもらう」 「電話で休むことを伝えてもらう」 ・〜とお伝えいただきたいんですが ・〜と伝えてくださいませんか ・〜って言っといて ・〜ですね/〜よね ・〜のように言われていたんですが |
Conversation <広瀬> (申し出) 「父の手伝いを申し出る」 ・〜ことがありましたら ・〜くだされば/〜ますが ・〜ましょうか? ・〜しようか? |
Conversation <広瀬> (appreciation) 「招待に対する感謝」 「ホームステイ先を去る」 ・〜てありがとうございます ・〜お世話になりまして〜ありがとうございます ・〜ご迷惑をおかけしまして〜ありがとうございます |
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Japanese Day |
Activity <広瀬> Preparing Farewell Party 「DELIにオードブルを頼みに行く」 |
Reading &
Discussion <古川> 「日本の外国人」 (在日外国人の日本での経験のコラム) intermediate Japanese p315 |
Reserve <広瀬・古川> ・
practice your
presentation ・
free conversation |
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Japanese Day |
Feedback <古川> Activityをビデオに撮ったものを使って Feedback & MLに報告を書く |
Conversation <古川> (Guest talk ) タスクシート配布 Guest ・
トルコ人1名 ・
中国人1名 |
Farewell Party |
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5.各時間の反省
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月12日 (1コマ目:前半30分) |
反省: まず、教師の自己紹介から始め、学習者の自己紹介を行った。 この自己紹介で、学習者に関する多くの情報を得ることができた。また、各学習者のタイプ(間違いを恐れて言葉少なく、簡潔に応えるタイプ・間違いを恐れずできるだけたくさん話そうとするタイプ)を知ることができた。 |
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学習目標 : 日本語で自己紹介をする。 |
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導入項目 : 出身地、趣味、好きなこと、好きなものなど、自己紹介に必要なトピックと語彙 |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月12日(
1, 2コマ目 ) |
反省: 事前インタビューで復習をしたいと言っていた「格助詞」「ボイス」「授受動詞」の復習をした。前に例文を書き出し、空欄部分を埋める、動詞を変換させる形での復習を行なった。 内容を盛り込みすぎたため、1コマ半ではすべてを網羅することはできず、最後のほうは急いだ形での復習となってしまった。学習者のほうはだいぶ日本語を忘れており、授業後には「やってよかった」という意見も出ていたので、中上級においては時間を割いて初級文法の復習をする意味は十分あると思われる。 |
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学習目標 : 初級文法項目を復習し、日本語の細かい間違いをなくす。 |
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導入項目 : Review Grammar ・ 格助詞 ・ ボイス(受身・使役・使役受身) ・ 授受(補助)動詞 |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月12日( 3コマ目:前半30分 ) |
反省: 初対面の挨拶をするという場面を設定し、いきなり教師とロールプレイをやらせた。その中で、ほめに対してどのような反応を示すかを見た。学習者は両者とも、ほめに対して上手く受け答えができていたので、より様々な場面を設定したり、ほめられて満足な気持ちを表す言い方(実際の場面では多い)の練習をもっとしたりするなど、もう一段階難しいことを用意しておくべきだった。 |
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学習目標 : ほめられた時に、上手に受け答えができるようにする。 |
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導入項目 : ・
けんそんする表現(いいえ、まだまです/そんなことありません/たいしたことありません 等) ・
満足な気持ちを表す表現(ありがとうございます) |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月13日(
1コマ目 ) |
反省: 目上の人に対する場面と友人に対する場面に分けて意見表明の表現を導入し、会話練習、ディベートを通して自分の意見を言えるように練習した。 会話モデル練習を通して導入項目を提出したが、学習者からの質問もあり、教師の発話が多くなり、説明部分が多くなってしまった。その結果、最後のディベート部分に取れる時間も少なくなってしまい、十分な学習者の自由発話の機会が取れなかった。学習者の発話を引き出す配慮が足りなかったことが反省点として挙げられる。 |
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学習目標 : 場面に合わせて自分の意見を言えるようになる。 |
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導入項目 : Opinion ・〜と思いますけど ・いいですね/そうですね ・〜と思います ・〜んじゃないでしょうか ・私もそう思います ・それはちょっと・・・ ・そうですか↑ ・そうなんですけど・・・ |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月13日( 2コマ目 ) |
反省: 教師が文章を読み(学習者は聞くのみ)、どんな内容だったか、キーワードをあげさせ、大意をつかもうとした。どちらか一方の学習者だけが知っている語彙の場合、語彙の説明をさせると発話が増え、理解も深まり、さらに自信にもつながるので効果的だと思われた。ディスカッションは、予想に反してあまり盛り上がらなかった。しかし、その対処法を考えていなかったため、結局教師の発話が多くなってしまった。 |
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学習目標 : 1.文章を読み、大意をつかめるようにする。 2.新しい語彙を学ぶ。 3.自分の意見を相手に伝えることができるようにする。 |
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導入項目 : Reading & Discussion 「女の三重苦」(これからの女性の生き方) |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月13日(
3コマ目 ) |
反省: Farewell Partyで発表するテーマを決定した後、その発表資料を作るためのインターネット検索の仕方を指導した。 検索の際のキーワードの見つけ方、検索エンジンの使い方などは未習分野でどう使っていいかわからない様子だったので、指導する時間がもう少しあってもよかったのではないかと思われる。わからない日本語が出てきたときは「reading tutor」を使用することを勧めるなど、学習者に有益な情報を与えたことはよかった点だと思われる。 |
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学習目標 : Farewell
Partyでの発表テーマを決め、日本語でインターネット検索の方法を学ぶ。 |
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指導項目 : Theme
determination & Internet reference ・reading tutor ・インターネットの使い方(日本語) |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月16日(
1コマ目 ) |
反省: それぞれの許可を求める表現の待遇度を提出しながら導入を行い、モデル会話を使用しながら練習を行なった。 文法項目はすでに学習した分野であり、すぐに思い出していたので、文法的な説明よりも場面をより多く提示して練習させるほうが学習者にとってはよかった。また学習者が次に何をするのかわからなかったところがあったので、指示の出し方があいまいだった点が反省点として挙げられる。 |
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学習目標 : 目上の人から許可をもらう表現を使えるようになる。 |
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導入項目 : Permission& Allowance ・〜させていただきたいんですが ・〜させていただけないでしょうか ・〜てもよろしいでしょうか ・〜てもいいですか |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月16日( 2コマ目 ) |
反省: 1本目のビデオでは、細かい表現よりも内容を把握させることを目的とし、ビデオを見ながらメモを取らせ、後で内容についての質疑応答を行った。多少語彙が分からなくても、映像が手助けをして、内容は大まかに把握できていたようだった。しかし、用意した質問が分かりにくく、内容理解に関する答えをなかなか導き出すことができなかった。 2本目のビデオは、学習者が宇多田ヒカルの大ファンであったため、急遽取り入れた。学習者は楽しそうだったが、歌詞の書き取り(穴埋め)で、学習者が学んだことは一体何であったのか、いまいちど考える必要があると思われる。 |
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学習目標 : 1.ビデオを見て内容を把握する。 2.ビデオ自体を楽しむと同時に、ディクテーションを行う。 |
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導入項目 : Watching Videos ・
ニュースの情報コーナー(約6分)「お国ことばでメール打てます」 ・
宇多田ヒカル「光」 |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月16日(
3コマ目 ) |
反省: 宿題で書いてきた発表原稿の日本語チェックを行い、発表当日の進行、初め、終わりの言葉の導入を行なった。 十分に書いてきていなかったこともあり、日本語チェック後、学習者が原稿作成に取り掛かったため、教師が暇になる時間があった。学習者に厳しくは言えないため、このような場合どのように対処したらいいのか考える必要がある。 |
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学習目標 : 調べた情報をまとめ、スピーチ原稿を日本語で書く。 |
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指導項目 : Internet
reference & Conclusion ・
原稿のチェック ・
当日の段取りの打ち合わせ ・
初め、終わりの言葉の導入 |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月17日(
1コマ目 ) |
反省: 学習者が前日の段取りどおりに発表の練習をし、教師がフィードバックをして原稿の再度チェックを行なった。 表現のおかしいところ、自分の意見が足りないところ、姿勢についてのフィードバックを行い、最終的にはうまく発表できるようになった。フィードバックに十分な時間を取ることができ、有意義だったと思われる。 |
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学習目標 : 発表当日のように発表し、よりよい発表を目指す。 |
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指導項目 : presentation
in the class ビデオ撮影 ・発表を聞いてFeedback ・態度/声/姿勢/アクセント/イントネーション/内容/語彙 |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月18日(
1コマ目 ) |
反省: モデル会話、場面提示→発話、ロールプレイと学習者の発話を増やす機会を多く設けて授業を進めた。 待遇の違いによる表現も学習者はよく理解しており、思っていたよりもスムーズに進むことができた。しかし、そのため用意していたものをすべて練習してしまい、最後は時間が余りそうになってしまったことが反省点として挙げられる。 |
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学習目標 : 場面に合わせた伝言・確認の表現を使えるようになる。 |
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導入項目 : leave
a message& Confirm ・〜とお伝えいただきたいんですが ・〜って言っといて ・〜と伝えてくださいませんか ・〜ですね/〜よね ・〜のように言われていたんですが |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月18日( 2コマ目 ) |
反省: まず、教室で何を準備するかを確認し、ロールプレイで練習を行った。各学習者に異なるタスクを与え、助け合って「料理を注文する」という目標を達成させることを目的とした。 そして実際にお店に行き、料理の注文を行った。その際ビデオで録画した(お店の人には事前に許可をいただいていた)。驚いたことに、教室では活発な学習者が、極度に緊張してしまい、タスクを達成したにもかかわらず失敗したと思い込み、かなり落ち込んでしまった。ビデオ録画が緊張感を増してしまったと考えられる。しかし、実際に相手がどのような反応を示すか分からない状態において、学習者がどのように反応しているかを知ることができ、教師としては大変役に立った。 |
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学習目標 : Farewell Partyの準備として、実際にお店に行き、料理を注文 する。 |
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導入項目 : |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月18日(
3コマ目 ) |
反省: 学習者が「DELI」にFarewell Partyで食べるオードブルを注文しに行き、帰ってきてから実習生にメールで内容を報告した。 予定ではビデオに録画したものを教室に帰って見ながらフィードバックをする予定であったが、学習者が「うまくいかなかった」と落ち込んでしまい、あまりに落ち込みが激しかったのでフィードバックはやめることにした。ビデオ撮影も学習者の心理的な負担になってしまったかもしれず、その点への配慮とケアが必要だと感じた。 |
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学習目標 : 1. 自分の希望を相手に伝え、注文できるようになる。 2. 日本語でメールを書けるようになる。 |
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指導項目 : Feedback 上のActivityをビデオに撮ったものを使ってFeedback & MLに報告を書く |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月19日(1コマ目) |
反省: 場面を設定と、申し出をする相手との関係を明確にしたうえで、ロールプレイをさせながら授業を進めた。 トピックに「パーティー」を取り上げたが、一方の学習者にとってはなじみの薄いトピックであったため、真正性のないロールプレイになってしまった。このような状況を避けるために、トピックは多く用意しておくことが必要である。申し出の受け入れ方、断り方については、理由をつけて断るなど、ストラテジーとして学習者に有益であったようである。 |
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学習目標 : 場面・相手との関係に配慮して申し出ができるようにする。 |
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導入項目 : Offer some helps ・
〜ことがありましたら・・・ ・
〜くだされば・・・〜ますが・・・ ・
〜ましょうか。 ・
〜ようか。 |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月19日(
2コマ目 ) |
反省: 文章を読み、何について書いているか、キーワードは何かなど内容質問をしたあと、ディスカッションへと進めていった。 新しい語彙が多すぎて、黙読に時間がかかってしまった。テーマの内容は学習者にとって身近なものだったが、学習者の認識の違い、意見の違いをうまくまとめることができず、ディスカッションが教師の進めたい方向へとなかなか進めることができなかったことが反省点である。また、学習からの意見が出ず、教師側から提示してしまうこともあり、質問の提示の仕方も事前に熟慮し、学習者の意見が出やすい質問を考えるべきであったと思われる。 |
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学習目標 : 1.文章を読み、大意をつかめるようになる。 2.新しい語彙を学ぶ。 |
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導入項目 : Reading
& Discussion 「日本の外国人(intermediate
Japanese p315)」 (在日外国人の日本での経験のコラム) |
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担当者 : 古川 |
日時 : 8月19日( 3コマ目 ) |
反省: 学習者にはタスクシートを与え、それにそってインタビューをするという形式で会話をさせ、その内容を報告しあった。 日本にいる外国人という立場が共通しているせいか、学習者はリラックスして楽しそうにしていた。また、ゲストの日本語の上手さに刺激され、会話後は日本語学習のモチベーションがあがっていた。しかし、事後アンケートより、「楽しかったが役に立ったかは疑問である」という回答が得られた。日本語学習として学習者に満足感を得てもらうために、授業の構成などをもっと工夫する必要があったと思われる。 |
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学習目標 : ゲストを招いて日本語で会話をする。 |
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導入項目 : Guest talk 日本語超級の留学生をゲストに招き、「日本にいる外国人」として日本で経験した文化摩擦についてインタビューを行う。 |
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担当者 : 広瀬 |
日時 : 8月20日( 1コマ目 ) |
反省: 学習者がこれから勤務する、学校場面で最も重要な表現であるため、学校場面や特に、目上の人との会話において謝罪と御礼ができるように心がけた。 この学習項目は、学習者にとって新しい項目ではないので、多くの場面を提供して、練習をさせたため、学習者の発話を多くすることができた。しかし、同時に誤用訂正に手間がかかってしまった。すぐに適当な語彙や表現が浮かんでこなかったためである。教師経験のなさがこのような時に顕著となる。授業全体としては、時間に追われ、強調すべき箇所をさらっとながしてしまった。時間配分と、授業内容の重み付けに関して大変いい勉強となった。 |
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学習目標 : 場面・相手との関係に応じて、謝罪・御礼ができるようにする。 |
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導入項目 : Apologizing・Appreciate ・
〜まして・・・ ・
〜ようと思ったんですが・・・ ・
〜(もの)ですから・・・ ・
〜てありがとうございます |
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担当者 : 古川・広瀬 |
日時 : 8月20日( 3コマ目 ) |
反省: 自由に会話したことで、事後アンケートと授業後アンケートからは知り得なかった、学習者のコース、授業、教師にたいする感想を聞くことができた。 |
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学習目標 : 最後に、コースを振り返って感想などを聞く |
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導入項目 : 自由会話、事後アンケート |
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6.授業後アンケート
6.1. 目的
授業の反省、改善のため、毎時間終了後に学習者に「授業後アンケート」を実施した。
6.2.
質問項目
6.2.1. 教師に関して
1. 話し方
・
明確さ ―明確・普通・明確でない
・
速さ ―早すぎる・ちょうど・遅すぎる
・
使用語彙 ―易しすぎる・ちょうど・難しすぎる
2. 指示の出し方 ―わかりやすい・わかりにくい
3. 文法説明の仕方 ―わかりやすい・わかりにくい
4. フィードバックの与え方 ―良い・悪い・気づかなかった
5. フィードバックの量 ―少ない・ちょうど・多い
6.2.2. 授業内容に関して
1. 満足したものであったか ―はい・あまり・いいえ
2. 授業内容は理解できたか ―よく理解できた・理解できた・理解できなかった
3. 何かを学んだと感じるか ―はい →何を? (語彙・文法・会話方略・その他)
―いいえ →何をもっと学びたかったか? (語彙・文法・会話方略・その他)
4.発話の機会は与えられたか ―たくさん・あまり・全然
5.考える時間は与えられたか ―たくさん・あまり・全然
6.3. 結果
・
すぐに次回の授業に反映されたという点において、大変意義があった。
・
教師・授業に対する評価だけでなく、もっと要望を引き出すための質問項目を入れると、より次回の授業に反映させることができた。
・
毎時間のアンケートということで、学習者の負担が気になった。今回は、教師が実習生ということを学習者は知っているため、快く回答してくれた。
7.全体の反省
実習前に行ったPT、事前インタビューを行い、教師側が学習者のレベルを判定し、中上級クラスに入る学習者には文法項目の復習が必要と判断した。しかし、いくつかの間違いは見られたものの、授業の中で文法項目を導入した際、「すでに知っている」「思い出した」という反応が見られ、知識としての文法の復習はそれほど時間を割いてする必要がなかったのではないかと思われる。それよりも対人関係、場面による使い分けを提示し、実際に自分で判断して自然に使えるようになるための練習などもうワンステップ上のことをするべきだったと考える。事実、新聞記事、小説などの文章を扱った読解の授業、アクティビティの授業では学習者の意欲が高かったように思う。夏季日本語教育実習のコースが短期間ということもあるが、PT、事前インタビューの結果から復習が必要だという先入観がコース中における教師側の意識、授業における文法の位置づけを決めてしまったことは事実である。学習者の求めているもの、現状のレベルを正しく判断する必要性とコース中における柔軟なカリキュラム、授業運営の仕方を考えさせられた実習だったと思う。上記のことは今後の課題として、よりよい教師を目指していきたいと思う。
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