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現代人がフィクションに向かう姿勢は近代小説によって規定されているとする説があります。1970年代末に述べられた「文学の領域でも明治以降の日本では(中略)小説の特権的位置が当たり前になっていて、詩や戯曲は非常に狭いところに押し込められてきた」(『劇的言語』)という言葉が今も当てはまる状況ではないでしょうか。近代小説と比べると、ドラマは確かに台本という形で文字テキストの要素をもちますが、他に役者とその身体、演技、観客、小道具と舞台(物理的条件)などの重要な要素を含みます。これらは小説にはない要素です。その意味においてドラマは総合芸術であり、歴史的に見ても近代のメディアが登場する以前の時代においては、社会の重要なメディア・娯楽・儀式でした。
ところが、近代演劇の代表であるチェホフとイプセンの作品は文庫本で読めるものはわずか。この劣勢を跳ね返し、ドラマの特質と面白さを多くの人々に伝えたいと思っています。対象のサイズは小さいけれども、多様な視点から思い巡らすことができるのがドラマなのです。
このホームページは、勤務大学で私が担当する「ドラマ研究概論」(Drama / Performance Studies)のための準備資料が素材となっています。
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