修士学位論文 (学術)
『テアル構文の研究』 【PDF】
1995年 3月
名古屋大学大学院文学研究科
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概 要 テアル構文を次の2類型に分類した。その上でA型とB型は典型的には下のような意味を表しながらも互いに連続していること、その場合話し手の視点が関わることを指摘した。テアル全体に関わる意味特徴 「行為の結果の『結果相』の表現」 A型 「〜ガ 〜テアル」構文 (例) 窓が 開けてある。 情景描写文 (動詞の「影響性」が関与) 動作主は話し手自身 B型 「〜ヲ/ニ/ト/Φ 〜テアル」構文 (例) 窓を 開けてある。 何らかの目的のための行為描写文 (動詞の「意志性」が関与) 動作主は話し手以外の人物 本研究は益岡(1987)『命題の文法』におけるA1、A2、B1、B2の4分類とその「連続性」という考え方に大きく依拠している。益岡との違いは、(1)益岡がテアルを「意志的行為の結果に重点が置かれる『結果相』の表現」としたのに対し、本研究ではA型の場合「本が忘れてある」のように無意志のテアル構文も含まれることを説明した点、(2)B型に「〜ニ/ト/Φ テアル」構文も含めて統一的に説明した点、(3)「待つ」などの動詞がテアル構文に使えない理由を説明した点にある。 なお、修士論文を書いた当時はテアルをアスペクト表現と考えていましたが、現在は「存在表現」のひとつと考えています。詳しくは杉村(2003)をご覧ください。 【PDF】 |